
いつもと違うサプリを飲んだり、マッサージを受けたりした翌日に、抜け毛が一気に増えて驚いたことはありませんか?大抵はそのことにショックを受けて、サプリやマッサージを中断するケースが多いようですが、もしかするとその抜け毛はめんげんと呼ばれる好転反応の兆しかもしれません。
今回はこの好転反応(めんげん)とはなんなのかについて解説します。
好転反応(めんげん)とは?
好転反応(めんげん)とは、マッサージや漢方・サプリといった体に良い成分や施術を行った際に起きるデトックス効果などで体の環境が改善された際に起きる一時的な症状悪化などの各種反応のことです。現在一般的に行われている西洋医学では治療を行った際に一時的にでも症状が悪化する事はまずありません。
体に悪い症状が出ればその症状を抑える薬を飲むのが一般的です。熱が出れば湿布を貼り、痛みが出れば痛み止めなど。そして症状が良くならなかった場合はその反応を見て、他の症状が抑えられそうな薬を試すという方法です。
これとは違い東洋医学では「最終的に治す」事を目的として、例えば風邪で体温が上がっている時に体温が上がる生薬などを飲ませて体温を上げるなど、一時的に症状が悪化する事があります。これは薬の成分で症状と戦う西洋医学とは違い、東洋医学は体の持つ抵抗力や免疫力を後押しして戦う力を与えるやり方になるためです。
このことから、育毛剤やマッサージなどを受けた後に抜け毛が増えてしまうというのは、状態の悪い毛が一度抜けて、正常な状態の毛に生え変わるという過程であると考えられます。これが好転反応(めんげん)と言われるものです。
どんなときに好転反応がおきる?
好転反応(めんげん)での抜け毛はデトックスの一環として起きるケースが多いので、例えば育毛剤を使ったり、サプリメントの服用、育毛促進の頭皮マッサージを受けるなどした際に起きやすいとされています。主に体に代謝で起きる反応になるので運動をした後やお風呂に入った後などにも起きる事が多いでしょう。
しかし毛が抜けたから好転反応(めんげん)だとも限りませんので、頭皮マッサージをやりすぎて頭皮を逆に痛めてしまったり、サプリの飲みすぎで栄養が偏重してしまったり、長風呂のしすぎで体調悪化しての抜け毛では好転反応(めんげん)ではなく単なる抜け毛という症状だけが起きてしまいますので注意しましょう。
好転反応を見極めるには?副作用との違い

好転反応(めんげん)は一見すると単なる抜け毛や諸症状としか考えづらいものです。実際にすぐ見極めるのは難しいとされており、経過観察によって判断する事が多いようです。好転反応(めんげん)であった場合およそ症状は1週間程度で起き始め3ヶ月ほどで抜け毛が減少し、太くコシのある髪の毛が生えてくるとされています。
しかしそれ以上長く脱毛が続いていつまでも治まらない場合は病気の症状である可能性が高くなります。このことから好転反応(めんげん)とそうではない病気との区別がつきにくい状態を回避するためには、頭皮マッサージやサプリ・食事療法を試すに際して、生活習慣を整えて体調不良の可能性を出来うる限り下げておく事が重要です。
健康体であれば、頭皮マッサージなどを起点として始まる体調不良や抜け毛は好転反応(めんげん)として見ることができますし、好転反応はデトックスの一環なので健康な生活で代謝が上がっていれば症状が終わるまでの期間も短くなります。
こうした好転反応を誘発する試みを行うということは既に育毛などを意識して食事なども変えていっていると思いますので、可能であれば運動や適切な入浴方法などにも気を払って健康体を維持するように心がけましょう。
好転反応で出る抜け毛以外の症状

好転反応(めんげん)で出る症状は抜け毛だけに留まりません。意外な症状も好転反応(めんげん)の兆しである可能性があるので、どのような症状が起きやすいのかを知っておきましょう。基本的に代謝運動に関連して起こる物が多いので脱毛の他にはまず体の倦怠感が挙げられます。
倦怠感と言ってもだるさが感じられる程度で本人に重症感はなく、顔色が悪くなることもありませんし生活に影響の出るような強度もでません。この反応が起きる前に試したマッサージやサプリをやめると症状も軽くなるなどの特徴があります。
また肌の湿疹が出たり頭部の炎症や痒みといった症状が出てきます。育毛剤などで起きた場合のアレルギーとの判別方法は主に症状が出る速さで、アレルギーの場合は最初のうちは何でも無くても数回使用した時に突然かぶれやかゆみが出てくる事がありますが、好転反応の場合は比較的早く症状が出てくることが多いようです。
早い場合は初回使用時から症状が出てくることもあります。ただしやはりどうしても症状が似通っているため素人判断が難しいのもあり、可能な限り医師の診察を受けて好転反応と実際のアレルギー反応のどちらなのか調べたほうがより確実だと言えます。
好転反応を期待する上での注意点
好転反応の特徴は生活に支障をきたさないレベルでの症状で重症感を感じない、肌ツヤが悪くならないという点が見られ、主に体の調子は良いのに諸症状が出る傾向にあります。しかしこのあたりの判断は思い込みでも左右されてしまうところがあり、病症との区別は自分ひとりでするのが難しいのが実際の所です。
最善は医療機関での診察ではっきりさせることになりますので、少しでも支障を感じるのであれば迷わず行くようにしましょう。またその際に症状のキッカケになった心当たりのある製品があれば持ち込んでも良いですし、マッサージの施術であればどのような施術を受けたか説明できれば医師も診断に好転反応を視野に入れやすくなります。
好転反応か否かの判断を早くしておきたいのは、好転反応を病気と勘違いしてせっかく改善するチャンスを逃してしまう可能性があるためです。もし今までも育毛剤やヘッドスパの施術などを受けてアレルギー反応や体調の変化が現れて止めている場合、もしかするとそれは好転反応であった可能性があります。
そうしたチャンスを逃さないためにも好転反応か否かの判断は医師の診察で確実にしておきたい側面もあります。もし体の何処かが調子よく感じると同時に何かの症状が現れた、という「改善と症状の発生」が同時に起きた場合は好転反応が期待できますので、そうした体からのサインを見逃さないように注意しましょう。